ベントレー、最先端のエンジニアリングテストセンターが稼働を開始
- ベントレーの誇る超高級モデルの需要増に応えるための新たな施設
- 電動化に向けたベントレーの取り組みを支援する試験用施設
- 英国クルーのベントレー本社で進行中の近代化の最新段階
ベントレー・モーターズは、英国クルーにあるベントレー本社の拡張により最先端のエンジニアリングテストセンターでの建設作業が開始されたことを発表しました。この新しいテストセンターは、すべてのベントレー車両を手作業で製造しているピムス通り(Pims Lane)沿いの施設で、これまで進められてきたクルーの施設開発における最新段階にあたります。
来秋の完成を予定しているこの2階建ての新しい施設は、(延べ床面積)4,600平方メートル以上を占めています。この施設内には773平方メートルのオフィススペースの他、-10°C〜+40°Cの温度域で動作可能な空調機能付きシャシーダイナモメーター1基を設置するための1,550平方メートルの敷地が含まれています。
また、ここには最新鋭の可搬式排出ガス測定システムを使用して実際に走行中の排出ガス(リアル・ドライビング・エミッションRDE)を測定する専用の研究所も設置されます。このテストセンター施設を拠点とするベントレーの技術適合部門(Technical Conformity department)では、100名以上が働く予定です。
このテストセンターが稼働することで、ベントレーは最新のパフォーマンス志向の「フライングスパー」、「コンチネンタルGT」や、同社の電動化へ向けた最初の一歩を示す新型SUV「ベンテイガハイブリッド」など、超高級車への高まる需要に応えることができるようになります。
この施設はベントレーが世界で最も持続可能性のある高級自動車メーカーになるためにも重要な役割を果たすもので、ハイブリッドモデルや電気自動車への多様化に伴う生産能力を拡大させます。ベントレーは2023年までにすべてのモデルにハイブリッドまたは電気自動車を用意することを公表しています。
ベントレーでエンジニアリング担当取締役を務めるワーナー・ティーツ博士は、この本社拡張について次のようにコメントしています。「当社の新たなエンジニアリングテスト施設は、自動車業界をリードするベントレーの最新かつ高効率の製造工場をさらに強化し、ハイブリッド車や電気自動車への多様化に向けた成長を可能にします。この施設は継続的に拡張を続け、世界で最も優れたハンドメイドの自動車を製造するという当社のコミットメントを裏打ちするものとなるでしょう。」
テスト車両用に屋外に設けた燃料補給所も含んだこの建築プロジェクトは、ベントレーの先進的な新しい研究開発本部、自動車業界でもトップクラスのトレーニングセンター、エンジン製造施設、塗装施設を補完するものです。
また、同施設によりベントレーは最新のWLTP燃費および排出ガス試験を社内でより迅速に実施できるようになります。「乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法(WLTP)」は乗用車のための排出ガス、燃費、および汚染物質の排出レベルに関する国際的な標準試験方法として開発され、2017年に施行されました。
生物多様性を促進し、より環境に優しい施設環境にすることを目的とするベントレーのサステナビリティに対する取り組みに沿った新しい開発の中核には、環境への配慮があります。同テスト施設の稼働に先立ち、ベントレーのフラッグシップとなるショールーム・コンセプト「CW1ハウス(ビジターレセプションエリア)」の隣接地に10本の果樹を移植しました。
英国製高級ブランドの車両ラインアップの人気は、弱まる気配さえありません。2018年、ベントレーは6年連続で一万台超の車両販売を記録し、今年は史上最高の販売台数を達成した2017年に迫る販売台数の達成を目標にしています。