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2021年パイクスピークに参戦 コンチネンタルGT3が再生可能燃料で雲の上を目指す
  • パイクスピークへの復帰とともに、持続可能性に関する新たな計画を発表
  • 再生可能燃料で走行する「コンチネンタルGT3パイクスピーク」
  • ベントレー史上最もダイナミックなレースカー
  • パイクスピークでの3度目の優勝を狙う
  • 2018年の市販SUVクラス、2019年の市販車クラスでの優勝に加え、今回の目標はタイムアタック1クラスでの優勝
  • 元「キング・オブ・ザ・マウンテン」であるリース・ミレンと再びタッグを組む
  • GT3のカスタマーチームであるFASTRと共同で開発
  • パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムは2021年6月27日に開催予定

ベントレーは、持続可能性に関する新たな取り組みを開始しました。101年の歴史上最もエクストリームなロードカーベースの車両を皮切りに、再生可能燃料の研究開発プログラムを進めます。今年のパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムのタイムアタック1部門に参戦するため開発されたコンチネンタルGT3パイクスピークは、ベントレー初の再生可能燃料で走行するレースカーであり、今後世界中のお客様に再生可能燃料車を提供する目標を達成するにあたってその先駆けとなります。

レースやチャンピオンシップで勝利した車をベースとするコンチネンタルGT3レースカーは、バイオ燃料由来のガソリンで12.42マイルのコースを走り抜けます。現在、様々な配合で試験を行っており、通常の化石燃料に比べ最大85%の温室効果ガス(GHG)を削減できる可能性があります。これは、既存の車種をより持続可能な方法で動かすため、バイオ燃料やefuelの可能性を調査する長期的プログラムの第一歩となるものです。

野心的かつ革新的な「ビヨンド100」戦略は、持続可能なラグジュアリーモビリティのリーディングカンパニーになることを目標にしており、2023年までにすべてのラインナップにハイブリッドを導入し、2030年までにBEVへ完全に移行します。今回、再生可能燃料を採用したことは、ベントレーの長期的な目標の始まりであり、今後は電動化と並行して、再生可能燃料の実用化に向けた研究開発プログラムを進めていきます。この2本立ての戦略は、「ビヨンド100」戦略の一環として、ベントレーがカーボンニュートラルに向け邁進する速度を最大限加速させていきます。

今後9年間は内燃エンジンを搭載する車も生産するため、今回の新しいプロジェクトは、それらの車をできる限り持続可能な方法で利用できるよう革新的な燃料技術を開発することを目的としています。今までに生産されたベントレーのうち80%以上がまだ現役で走っていることを考え、再生可能燃料を提供することは、持続可能性を追求しお客様目線に立った目標であり、これにより将来にわたって環境に配慮した形で現在所有の、またクラシックのベントレーを楽しんでいただけるようになります。

開発担当役員のマティアス・ラーベ博士は次のようにコメントしています:

「『ビヨンド100』戦略の新たな要素として行われる新たなプロジェクトの一環として、再生可能燃料を利用した車両でパイクスピークに3度目の挑戦ができることを喜ばしく思っています。電動化へ向けたプログラムと並行して、お客様が使用できるように、パワートレインのエンジニアたちはバイオ燃料やe-fuelの研究を始めており、クルーの工場やカンパニーカーではすでに再生可能燃料が導入されつつあります。コンチネンタルGT3パイクスピークは、再生可能燃料によってモータースポーツをより環境に配慮した形で続けることができることを示すとともに、3冠に向けた3つ目かつ最後の優勝を勝ち取ることができると期待しています。」

ベントレーのパイクスピークプロジェクトは、英国のコンチネンタルGT3のカスタマーチームであるFASTRと共同で行われます。FASTRはベントレーのレースカーで、国内の様々なタイムアタック競技で成功を重ねているチームです。コンチネンタルGT3パッケージの最大のパフォーマンスを引き出すため、ベントレーとFASTRのテクニカルチームはカンブリア州のM-スポーツのスペシャリストと協力しており、K-PAX レーシングの援助を受けてこのチームでコロラド州で走ります。

記録を更新するためには、156のコーナーを含む高低差約5,000フィートのコースを平均78mph以上の速度で登り、9分36秒以内にフィニッシュラインを通過しなければなりません。この野心的な目標を達成するため、パイクスピークで3度の優勝経験を持ち、クラス別の記録を保持する元「キング・オブ・ザ・マウンテン」のリース・ミレン(ニュージーランド)に再び協力を依頼しました。ベントレーは過去に2度の部門別優勝を果たしており、1度目は2018年のベンテイガW12による市販SUV部門での優勝、2度目は2019年にコンチネンタルGTによる市販車部門での優勝ですが、いずれもミレンとともに成し遂げました。

 

史上最もエクストリームなロードカーベースのベントレー
コースは海抜9,300フィートからスタートし14,100フィートまで登りますが、頂上では空気の密度が平均海面と比べ3分の1になります。この環境に合わせるため、コンチネンタルGT3パイクスピークは、エアロダイナミクスパッケージとエンジンに関し、コンチネンタルGTにおいてだけでなくベントレーのロードカー史上最もエクストリームな仕様となっています。

トランスアクスルギアボックスを取り囲む高性能のリアディフューザーの上には、ベントレー史上最も大きなリアウィングが取り付けられています。リアのエアロダイナミクスパッケージは、フロントの2つのプレーンスプリッターでバランスを取られ、その横にはそれぞれにダイブプレーンが備えられています。

エンジンは実績のあるレーシングパワーユニットで、コンチネンタルGT V8に搭載されている4リッターターボV8をベースに開発されました。エンジンの改良に加え、厳選されたバイオ燃料を利用することで、空気密度の低い環境においても素晴らしい馬力を発揮することができます。また、短いサイドエキゾーストは、車の見た目に負けないドラマチックなサウンドを奏でます。

さらに、冷却用のエアスクープがリアウィンドウに設置され、リース・ミレンがセクタータイムを確認できるよう、ストップウォッチがステアリングホイール横のロールケージに取り付けられています。

コンチネンタルGT3パイクスピークは、これからメインのテスト・開発段階に入ります。初めは英国においてテストを行い、その後は高地テストのため米国へ送られます。第99回パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムは6月27日に開催されます。今後は、5月に進捗をアップデートする予定で、コンチネンタルGT3パイクスピークの技術的な詳細についても追って発表します。