ベントレー、クルー本社の物流システムからの排出ガスを削減するため、廃棄物を利用した再生可能燃料へシフト
- カーボンニュートラルな運営は、ベントレーが「ビヨンド100」において先日公表した「2030年までに徹底的にカーボンニュートラルな企業となること」を実現するための重要な柱
- 製造チームは、サプライチェーンの設計と持続可能な生産で業界を主導するためのビジョンを立案
- 社内物流用車両に超低排出ガスの代替(再生可能)エネルギーを使用するため、削減、回避、補償の精神に基づく戦略
- クルー工場では画期的解決策として、化石燃料である軽油の代わりに廃棄された植物油を水素化処理した改質燃料「グリーンD+」を使用
- 太陽光発電やグリーン電力に投資し続けているクルー工場は、社内のすべての業務を再生可能燃料やグリーン電力を使用する初の高級自動車製造工場となる
ベントレー・モーターズは本日、最も持続可能な高級自動車メーカーになるための新たな一歩を踏み出すことを確認し、100%再生可能な燃料で社内の物流を行う初の高級車ブランドとなることを発表しました。これは、英国・クルーにある同社敷地内に水素化植物油(HVO)を使用した燃料補給施設を設置したことに続くものです。
現在から将来にわたるサプライチェーンの設計の中心に環境問題を置くこと。これは、ベントレーのビジョンである「持続可能な生産で業界を主導する」という戦略の中核を成しています。この環境保護へ向けた最新の契機に続いて、ベントレーの社内における物流がすべてグリーン燃料または電気でまかなわれることになります。
現在、ベントレーにある貯蔵量34,000リッターの「グリーンD+」HVOタンクおよびポンプは、クルー工場とウィンスフォードの保管倉庫との間で毎日部品を移動させている10台の重量物運搬(HGV)用ロジスティクストラックと、20台以上の小型車で構成される敷地警備車両や配送バンに燃料を供給しています。工場内で使用されている250台以上のフォークリフトやけん引モーターは、すでにベントレーの敷地内に設置された30,000枚のソーラーパネルで発電したグリーン電力を使って充電されています。
HVO燃料は、廃棄された油脂、野菜、油などの再生可能で持続可能な資源から作られた第二世代のプレミアムバイオ燃料です。従来の燃料と比較して、物流車両から排出されるCO2を86%以上削減し、同時に亜酸化窒素を最大30%、粒子状物質を最大80%、いずれも削減することができます。「グリーンD+」燃料は、さらなる変更やメインテナンス、操作手順の変更をすることなくベントレーの所有する既存車両に使用することができ、しかも既存車両からの排出量を削減し、工場周辺の大気を改善するための迅速かつ効果的な方法となります。
ベントレーは、現地での車両の移動には、月に約10,000リットルのバイオ燃料を使用すると推定しています。CO2排出量が86%以上削減されることで、同社の運用する車両が毎年走行している約30万マイルのうち25万マイル以上が事実上の「エミッションフリー」となります。
ベントレー製造担当取締役ペーター・ボッシュは、次のように述べています。
「今月初め、高級車セグメントを主導するベントレーは、2030年までに徹底的にカーボンニュートラルな企業となる、という明確な目標を掲げた『ビヨンド100戦略』を発表し、事業のあらゆる面で環境保護の先駆者となるための挑戦を続けています。ベントレーは現在、事業所からの排出物を回避、削減、補償し、循環型経済に取り組んで好影響をもたらすことを目的とした戦略的ロードマップを策定、実施しています。社内の物流を、廃棄物を原料とする100%再生可能な燃料利用にシフトすることは、この取り組みの好例です。」
「ベントレーによる新たなHVO燃料設備の設置は、この規模の自動車工場では初めての試みであり、太陽光発電とグリーン電力の調達という当社の既存戦略を完璧に補完します。また、これはプロジェクトの迅速性や「短期型」対策の優れた一例でもあり、当社の保有車両群や既存のインフラストラクチャーを利用して、半年以内で立ち上げ、運用することができました。」
「このプロジェクトが環境への影響をさらに削減するため、将来的には、当社のより広範な出入庫物流に適用できる情報や洞察を提供してくれることを期待しています。」