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究極のコーチビルディングへと回帰するベントレー マリナー、 その先陣を切るのは「BACALAR(バカラル)」

オリジナリティに溢れた現代版ビスポークベントレーを英国クルー本社で初公開
世界随一の歴史を誇るコーチビルダー ベントレーマリナーの原点回帰を意識した2シーターの「Bacalar
ベントレーマリナー3部門を新設:「クラシック」、「コレクション」、「コーチビルド」
ドライバーに焦点を当てたオープントップグランドツアラーの究極の姿を「バルケッタ」デザインで表現
6.0リッターW12 TSIの強化版エンジンが659PSを発揮
オーナーの要望に合わせてハンドクラフトされる限定12台はすでに完売
ベントレー創立100周年記念コンセプトカーとして昨夏発表された「EXP 100 GTからデザインDNAとサステナブルな素材を踏襲
もみ殻の灰を原料とする塗料や5千年前の「リバーウッド」など、持続可能な職人技と環境に配慮した素材が特徴
高級自動車メーカー初となるカーボンニュートラル認証取得工場でBacalar製造
ラップアラウンドデザインのコクピット、スケドーニ製トラベルケースがぴったり収まる半密閉式ラゲッジスペースなど超現代的なデザインを採用

ベントレー マリナーは本日、英国クルーのベントレー本社にて新作「Bacalar」を初公開しました。Bacalarは現代のベントレーとしては非常に珍しい2ドアモデルであり、2シーターのオープンカーが魅せる究極のラグジュアリーを具現化した最高峰のグランドツアラーです。世界随一の歴史を誇る名門コーチビルダー ベントレーマリナーがコーチビルディングの原点に立ち返って製作するクルマの一番槍となります。

この魅力的なリミテッドエディションは製作台数わずか12台。高い希少価値が保証されており、比類なきラグジュアリーと息を呑むパフォーマンスがそこにあります。Bacalarが示すのはビスポークによって生まれるラグジュアリーカーの未来です。英国クルーにあるベントレー マリナーのワークショップにて、個々のお客様のご要望に応じ、一台一台が手作業で製作されます。

Bacalarは、メキシコのユカタン半島にあるバカラル湖にちなんで命名されました。現実離れした美しさで知られる湖です。素晴らしいランドマークの名称によるモデルの命名は、2015年のベンテイガから始まりました。

ベントレー マリナーはBacalarの製作を通し、特に目の肥えた限られたお客様のためだけに特別なクルマをコーチビルドするという原点に立ち返ります。ルーフのない「バルケッタ」デザインに斬新で逞しさ溢れるボディが架装され、インテリアに多種多様な装備と素材が散りばめられるBacalarは、ベントレー マリナーのデザインチームと一人一人のお客様とが協力して生み出す、世界で一台だけのクルマです。

現行ベントレーの中で最もスペシャルなこの2ドアモデルを機に、ベントレー マリナーは新たな体制へと移行します。このモデルは世界最古の歴史を誇る名門コーチビルダーの新戦略の一端を担うことになります。新部門は「クラシック」、「コレクション」、「コーチビルド」の三本柱となります。

ベントレー マリナーの歴史は古く、そのルーツは16世紀に遡ります。元々は顧客の要望に応じ、豪華な馬車を製造する会社でした。つまりBacalarには、500年近く培われてきたコーチビルディングの技術と伝統が注ぎ込まれることになります。

ベントレー Motorsのエイドリアン・ホールマーク会長兼CEOはこう語っています。

「ベントレー マリナーが手掛けるBacalarは、オープントップのラグジュアリーグランドツアラーの究極の姿を表現し、クルーの職人たちの計り知れない技術力を誇示するクルマです」

「Bacalarはフルオーダーで製作されるベントレーです。オープントップの2シーターの特長を活かしつつ、創立100周年記念として昨年発表されたEXP 100 GTに倣い、未来のラグジュアリーを見据えた要素をふんだんに採用しています」

「Bacalarは特筆すべき希少なベントレーであり、このクルマを注文製作するという極めてまれな体験ができるのは、わずか12名の特別なお客様だけです。この方たちだけがオーダーし、完成車を受け取り、運転し、12台の内の1台を愛でることができるのです」

「私どもだけでなく、お客様もBacalarを大変楽しみにしていらっしゃいます。ベントレーの職人チームと眼識のある愛好家とが協力し合い、ハンドビルドによる最高峰のビスポークカーを形にすることで、創造力と技術力の新たな扉が開かれます」

Bacalarは、使用素材とインテリジェントなテクノロジーとがシームレスに融合したクラフトマンシップの結晶です。そのデザインDNAは彫刻のような美しさを持つEXP 100 GTから受け継いでいます。 EXP 100 GTは先頃、権威あるフレンチ・フェスティバル・オートモービル・インターナショナルにおいて「Most Beautiful Concept Car of the Year」に選出されたほか、雑誌『GQ 』では「Concept Car of the Year」に選出されました。

デザインチームが、かつてないほどダイナミックで彫刻のようなモデルを目指したBacalarは未来への意思表明であり、ベントレーが新たな100年へと踏み出すきっかけでもあります。テーパー形状のドラマティックなリアカウルは、かつての「バルケッタ」スポーツカーを彷彿とさせると同時に、乗る人を心地よい空間に包み込みながらダイナミックな走りでドライバーを楽しませる実力を暗示します。

ラップアラウンドデザインのコクピットはすっきりと美しく、角度をつけた新設計のセンターコンソールからダッシュボード、ドアへとシームレスなラインを描きます。包み込むようなラインはそのままリアへと向かいます。座席後方には半密閉式のラゲッジスペースがあります。

昨年発表されたコンセプトカー EXP 100 GTでは、環境に配慮した方法で採取されたサステナブルな素材が初めて使用されましたが、それからわずか8ヶ月後、そうした素材の使用がBacalarで実現しました。深みのあるメタリックな仕上がりは、もみ殻の灰というサステナブル原料を使用した塗料によるものですし、英国産ウールやイングランドのイーストアングリア地方フェンランドで発見された5千年以上前の倒木「リバーウッド」も使用されています。

Bacalarにはベントレーが誇る6.0リッターW12 TSIエンジンの強化バージョンが搭載されます。世界最先端の12気筒エンジンが659PS、900Nmを発揮します。

高度なアクティブAWDシステムも搭載され、走行状況に応じて前後輪へのトルク配分が変更されます。標準走行時、Bacalarは可能な限り後輪駆動モードになり、効率の良いダイナミックな走りが実現します。ドライブトレーンはBacalarの要であり、オープンモデルの2シーターとして今この時代における最高峰のラグジュアリーグランドツアラーの走りを支えます。

Bacalarは世界各地のお客様からご注文をいただき、12台すべて受注済みです。

 

ベントレー マリナーがコーチビルディングの原点に回帰

Bacalarを発注されたお客様は、熟練デザイナーと密に連携し、特別に用意された素材や装備を吟味し、自分だけの一台を作り出す機会に恵まれます。ベントレー マリナーが設立した新部門のひとつが「ベントレー マリナー コーチビルド」。Bacalarはこのコーチビルド部門が手掛ける第一号車となり、今後のビスポークベントレーはすべて、この新部門で製作されます。

2つ目の新部門は「ベントレー マリナー クラシック」。昨年、1929年製スーパーチャージャー搭載の4½リッター「Team Blower」をオリジナルに忠実に12台限定で復刻させることを発表しました。ベントレー マリナーのスペシャリストらが構成するチームによって一台一台が手作業で製作されます。戦前のレーシングカーの復刻モデルが、「継続」の意を込めた「コンティニュエーションシリーズ」として登場するのは世界初となります。クラシック部門は、1939年製「ベントレー Corniche」の復元モデルも昨年見事に完成させています。

3つ目の部門は「ベントレー マリナー コレクション」。新型コンチネンタルGT マリナーコンバーチブルの例のように、ベントレーのラインアップからラグジュアリー性をさらに高めた派生モデルを製作します。新車を購入されるお客様ためのカスタマイズにも対応します。 ベントレーの現行ラインアップには豊富なエクステリアカラーをはじめ、レザーとステッチの組み合わせ、特別注文の装備など、様々なオプションが用意されています。

ベントレー マリナーでコマーシャルオペレーションを担当するトレーシー・クランプは次のように語っています。

「ベントレーのモットーは『Be Extraordinary』ですが、ベントレー マリナーではさらに一歩踏み込んだ『Beyond Extraordinary』を目指しています。この精神を形にしたのがBacalarです。選ばれたお客様だけが、ご自分のテイストに合った最高のグランドツアラーを製作するという幸運を手にされています。一方、ベントレー マリナーのクラシック部門は歴史に残る名車に新たな命を吹き込み、コレクション部門はこれまで通り、ベントレーの各オーナー様の特注面でのご要望にお応えしていきます」

 

ダイナミックな彫刻然としたデザインが未来を予感させるBacalar

ベントレー マリナーが製作するBacalarはルーフのない「バルケッタ」デザインが特徴的な、かつてないオープンモデルの高性能ラグジュアリー2シーターです。Bacalarは個々のお客様のテイストに合わせてハンドクラフトされる究極のオープントップグランドツアラーであり、伝統的な職人技と最先端技術が融合した胸躍るGTです。

Bacalarは他のベントレーモデルとボディパネルを一切共有していません。インスピレーションの源となったのは、創立100周年を記念して昨年発表されたドラマティックなコンセプトカーEXP 100 GTです。ただし、キーレスエントリーシステムを搭載するために、エクステリア部品のドアハンドルだけはコンチネンタルGTと共有しています。

ベントレーのデザインディレクターであるステファン・シエラフは次のように語っています。

「BacalarにはEXP 100 GTに影響されたデザインと過去のモデルに影響されたデザインが共存しています。ベントレーのオープンコクピットカーの歴史は古く、1920年代に製造されたバーキン卿の『Blower ベントレー』のデザインも参考にしました。お客様が関心を示したのは、この価格帯でより表情豊かな、ベントレーならではのクルマ作りでしたので、私どもは可能な限り上を目指しました。また、サステナブルな素材を使用するというベントレーの公約実現にも着手しました。未来の在り方を示したコンセプトカーの発表から1年足らずで、実行に移したのです」

Bacalarのリアクラムシェルとトップデッキには軽量アルミニウムが使用され、ドアとフェンダーにはカーボンファイバーが使用されています。デザイナーは3Dプリンターを使用し、極めて独創的なクルマを作り上げました。

BacalarはコンチネンタルGTよりもリアトレッドが20mm長く、どっしりとしたリアハンチによって逞しくスポーティな佇まいが強調されています。リアハンチに収まったビスポークの22インチ・トライフィニッシュホイールは、深みのある曲線が印象的です。個性的な横長のフロントライトとリアライトは、EXP 100 GTが初めて体現したダイナミックで個性的なキャラクターをBacalarにもたらしています。

ベントレーのデザイナーは従来のようにモデル名のバッジを使うのではなく、このクルマのアイデンティティを示すのに相応しい方法を考えました。Bacalarのモデル名はリアパネルに表示されますが、その方法は独特です。もみ殻を再利用したサステナブルなラッカー塗装の下にさりげなくモデル名を示し、大文字の「A」をバンパー下部の形状と呼応させています。

エクステリアのルックスはオーナーと相談を進めながら、特別なカラー、仕上げ、デザインを選択し、ご要望に合わせてカスタマイズを完成させます。Bacalarではベントレーの創業当初のように、オーナーが自分だけの夢のクルマを作ることができます。

 

ラップアラウンドデザインのコクピット

ベントレーの職人たちはラグジュアリーなキャビンの中に、他に類をみないコクピットを作り上げました。ベントレー マリナーのデザイナーはBacalarの構造を活用し、インテリアとエクステリアを融合させるだけでなく、ラップアラウンドデザインのコクピットによって2シーターのキャラクターを強調することに成功しました。

ラップアラウンドデザインはラインも表面もすっきりと美しく、急角度のセンターコンソールからダッシュボード、ドアパネルへと流れるようにつながります。包み込むようなラインはそのまま座席後方に設けられたラゲッジスペースへと続きます。ラゲッジスペースは独創的な半密閉式の空間です。

この空間にはスケドーニ製の特注トラベルケースがぴったりと収まります。スケドーニ社は、自動車向け高級トラベルバックのデザインを手掛ける、140年近い歴史を誇るイタリア企業です。Bacalarのために製造されたオプションのトラベルケースは、キャビンのトリムや素材との相性も抜群です。ラゲッジスペースにある2つの鞘のようなデザインがインテリアからエクステリアへとつながり、シートを包み込むような2シーター独特のキャビンを形作ります。

キャビン内のディテールやアイテムにも独創的なデザインが採用され、コーチビルディングの魅力が一層強調されます。オーナーが自身の好みを反映させ、オリジナルのインテリアにカスタマイズする方法は、ほぼ無限です。どのディテールも凝ったデザインが目を引きます。アイコニックなブルズアイベントのために新たなローレット加工が開発され、ステアリングホイールコントロール、メディアコントロール、クライメートコントロール、複雑な形状のスピーカーグリルにも同様の加工が施されます。緻密なダークブロンズのディテールとミッドナイトブラックチタンのディテールが溶け合い、仕上がりの美しさがアップします。

主なコントロール類に施されたダークなアルマイトチタンフィニッシュと、ブルズアイベントのダークなメタリックブロンズがディテールを際立たせます。

インテリアの仕上げ方法は数え切れないほどありますが、ベントレー マリナーがお客様のご希望に沿って一台一台を完成させます。ベントレーで使用可能なカラーと素材を自由に組み合わせ、特別な一台に仕上げることができます。

最高級のBelugaレザーは、ベントレー伝統のセミグロスレザーと天然ウールに丁寧に縫い合わせられ、「トーン・オン・トーン」と呼ばれる配色効果でダークな雰囲気を生み出します。展示車ではベントレー マリナーのKhamunレザーがラップアラウンドデザインのコクピットにアクセントを添え、このクルマ独自となるイエローフレームのエクステリアカラーと完璧な調和をなしています。

手に触れるものはすべてBacalarのために特別に設計されました。「D」の形状をした新設計のステアリングホイールにはアルカンターラのインサートがあしらわれ、コントラストのトップマーカーがアクセントを添えます。ギアシフターもアルカンターラで、ダークブロンズカラーのディテールが映えます。ドアリリースとシートリリースに用いられるレザーストラップ、デジタルメーター、キーデザインなども独創的で、キャビンの豪華さを一層引き立てます。

センターコンソールの中央に配置されるのは、もちろんベントレーローテーションディスプレイです。エレガントなデザインのデジタルMMIディスプレイは、ユーザーがホーム画面をカスタマイズできます。ローテーションディスプレイには40もの可動部品が使用されています。エンジンをかけると「リバーウッド」のパネルが回転し、高解像度のタッチスクリーンが現れます。

タッチスクリーンの3つのウィンドウはカスタマイズが可能で、電話やメディア、ナビゲーションなど、表示する機能をドライバーが選択できます。スマートフォンのような感覚で操作できるインターフェースは、分かりやすいメニュー構造になっています。ベントレーローテーションディスプレイをさらに回転させると、外気温計とコンパスとクロノメーターといったエレガントなアナログメーターが3つ現れ、デジタル表示に疲れたドライバーに癒やしを与えてくれます。

Bacalarに装備される時計の文字盤には、12個のバッジの内のひとつが使用されます。

Bacalarを手に入れると、オーナーには出会いに満ちた旅路が待ち受けています。その道のりの途中で、一人一人のオーナーが興味を刺激されるような新鮮なディテールに出会えるよう、ありとあらゆる要素が慎重かつ綿密に設計されています。

貴重なインレイ、コントロール類の独特の仕上げ、各シートのBacalar専用キルトに施される148,199個のステッチなど、どのベントレーでも未だかつて見たことのないディテールとパーツがオーナーのために揃えられています。

 

持続可能な職人技と環境に配慮した素材

ベントレーはBacalarを製作するにあたり、各分野から選び抜かれたエキスパートの方々と協力関係を結びました。一台一台を仕上げていく持続可能かつ革新的な技術は、現代における最高の職人技であり、何世紀にもわたって少しずつ発展してきたものがほとんどです。素材はもちろん、環境に配慮して採取されたものが使用されます。

キャビンでまず目を引かれるのはラップアラウンドダッシュボードに使用されている「リバーウッド」という名称のサステナブルな木材です。イングランドのイーストアングリア地方フェンランドの湿地、湖、川などで発見された5千年以上前の倒木から採取されました。

「リバーウッド」は何千年もの間、湿った大地の中で眠っていた手つかずの倒木のため、独特の黒味が実に美しく、ダッシュボードの素材として最適でした。その天然の風合いを維持し、損傷を防ぐため、採取された木材は管理された環境下で長期間乾燥されます。まっすぐな杢目がBacalarのインテリアが持つ流れるような曲線を引き立て、独特の深みと趣きを醸し出します。

ウッドパネルを貼り付けたダッシュボードを文字通り2枚にスライスし、上下を分割するよう中央に幅3mmのクロームストリップを配置しました。上側の「リバーウッド」は杢目と色合いを活かすナチュラルな仕上がりのオープンポアフィニッシュです。

下側のパネルはハイグロスフィニッシュですが、伝統的工法に現代的なアレンジがプラスされています。ダッシュボード下部はウッドパネルからハイグロスのPiano Blackへとシームレスに溶け込み、ビスポークならではの凝った仕上がりを印象付けます。Bacalarにはルーフがないため、この秀麗なウッドパネルを外からもはっきりと見ることができます。

ベントレー マリナーは英国の伝統ある織物工場と協力し、テーラーメイドの高級スーツにも匹敵するウール生地も生産しました。マリナーにはもともと、織布を生産する技術と知識が何世紀にもわたって受け継がれており、その技術と知識を活かしてBacalar専用のオリジナル生地を完成させたのです。お客様は好みの生地をオーダーメイドすることも可能です。

伝統的な技法で作られた生地はシートインサート、シートバック、ヘッドレスト側面に使用されます。また、インテリアのスタイリングラインに沿って、センターコンソール側面とインストルメントパネル下側からドアへと流れるように配置されます。

持続可能な職人技の活用と貴重な産業への支援はこれだけではありません。イングランド伝統のウィルトン織機で最高級の天然糸を織り上げたラグジュアリーなオーバーマットもあります。ウール100%のウィルトン織りディープパイルカーペットは、フットウェルとラゲッジスペースにぴったりと収まるように手作業で形が整えられます。シートに施された模様ともマッチします。

クルーにほど近いピークディストリクトのサプライヤーとも提携し、職人によるパイピングを特注できるという珍しいオプションも用意しています。このパイピングによってシートのダイナミックなスタイリングラインを一層強調できます。オーナーは個人的に思い入れのあるものをモチーフとし、パイピングのパターン、カラーの組み合わせ、エンボス加工などを指定できます。

塗料もサステナブルな原料にこだわって選定しました。使用されている顔料は、彫刻のようなエクステリアの直線、曲線、佇まいを際立たせ、光によって変化する色合いが魅力です。

この顔料は、酸化鉄でコーティングされた合成の二酸化ケイ素プレートレットです。合成過程では、コメ産業の副産物であるもみ殻の灰を使用して純度90%の二酸化ケイ素を生成し、埋め立てゴミとなるもみ殻を削減しています。

Bacalarはベントレークルー工場内のマリナー専用ワークショップでハンドクラフトされます。クルー工場は高級自動車メーカー初となるカーボンニュートラル認証取得工場です。

 

唯一無二のドライビングエクスペリエンス

ベントレー Bacalarはハンドクラフトされたビスポークの豪華さと最先端テクノロジーを兼備し、並外れたドライビングエクスペリエンスをもたらします。

マリナーが生み出した斬新なボディを纏うBacalarの心臓部は、ベントレーが誇る6.0リッターW12 TSIツインターボエンジンで、高度なドライブトレーンが組み合わされます。

Bacalarの8速デュアルクラッチトランスミッションは、これまで以上に高速かつ効率的なギアチェンジを可能とします。アダプティブシャシーにはインテリジェントな48Vシステムであるベントレーダイナミックライドを採用し、どのような状況でも優れた乗り心地、圧倒的なハンドリング、洗練性を実現します。

このエアサスペンションシステムによって快適性と横方向のロールをコントロールすることで、乗員への不快な挙動が抑えられ、エフォートレスかつ正確無比なドライビング感覚を味わえます。

 

マリナーの歴史

マリナーの歴史はベントレーと切り離して語ることはできません。マリナーは16世紀に馬具製造工房として誕生して以来、注文製作を請け負う職人技を何世代にもわたり受け継いできました。

1760年代、マリナー家の事業が英国の郵政当局の目に留まり、郵便馬車の製造とメンテナンスを依頼されたことをきっかけに、マリナーはコーチビルダーとして頭角を現わしました。やがて移動手段が馬車から自動車へと変化すると、マリナーはエンジンの付いたシャシーにボディを架装するようになりました。

1923年、独立した架装会社であったマリナーはベントレーの依頼を受け、3リッターエンジンを搭載した2シーターのボディを架装しました。ロンドンのオリンピアショーに出展されたこのクルマをきっかけに、両社は何十年もの間、強い絆で結ばれることになります。マリナーは1920年代だけで240台以上のベントレーを架装し、最高のコーチビルダーとして広く知られるようになりました。

マリナーがボディを架装した1952年の「R-Type コンチネンタル」は大きな成功を収め、史上最も美しい車の一台に数えられています。R-Type コンチネンタルは当時最速の4人乗りスポーツカーであり、その美しさはベントレー コンチネンタルGTのデザインにも影響を与えています。

1959年、マリナーはベントレーの傘下に入りました。その後、ベントレークルー本社の古い技術実験棟に移り、現在もそこを業務の拠点にしています。現在マリナーでは、40年以上の経験を持つ熟練職人や、数十年かけて培われてきた技術を習得中の見習いスタッフまで、約40名の従業員が勤務しています。